不動産クラウドファンディングは、不動産特定共同事業法(不特法)に基づいた不動産投資の仕組みです。こちらでは、不動産クラウドファンディングに関するよくある質問に対して答えていきます。
目次
不動産クラウドファンディングのよくある質問
不動産クラウドファンディングに関する以下の質問に答えていきます。
- 株式投資などの他の投資と比較してどのような特徴があるの?
- 他の不動産投資(REIT、現物不動産投資)と何が違うの?
- オンバランス、オフバランス、倒産隔離って何?
- 不動産クラウドファンディングの匿名組合型、任意組合型って何?
1.株式投資などの他の投資と比較してどのような特徴があるの?
一般的に、不動産投資は、ミドルリスクミドルリターンの投資手法と言われています。
株式の場合、銘柄によっては株価が10倍以上になるような場合もありますが、逆に株価が1/10以下になるようなこともあります。
また、株式は市場のトレンドにも大きく影響され、下降トレンドの時期に利益を上げるのは至難の業です。金利上昇局面である、2022年はまさに株式で利益を上げる難易度が非常に高い時期と言えるかと思います。
一方、債券は償還により金利を得ることが期待できる投資商品で、社債や国債が代表的な債券金融商品です。債券は、株式などと比較してローリスクローリターンの投資商品となっています。
不動産は、一般的に、ミドルリスクミドルリターンの投資商品と言われます。株式のように10倍以上のリターンを得られることは、非常に稀ですが、債券よりは高い利回りを得られることは一般的です。
また、安定的な物件を選ぶことや、優先劣後スキーム等、ファンドスキームを工夫することで、リスクを抑えることもできます。
2.他の不動産投資(REIT、現物不動産投資)と何が違うの?
不動産クラウドファンディング以外の不動産投資商品としては、REITや現物不動産投資等があります。
「REIT」は投資信託の一種で、ファンド運用者は複数の不動産に投資し、家賃収入や売買収益を投資家に分配する金融商品です。REITは取引所に上場されているため、流動性が高く、期中でも現金化しやすい一方、株式マーケット等の景気動向に左右されやすいという特徴があります。
一方、不動産クラウドファンディングは、取引所上場されていないため、運用期間中の現金化がしづらい(手数料を支払うことにより、期中の売却も受け付ける事業者も存在します)、個別物件を対象にすることが多く、株式マーケット等の景気動向に左右されづらいです。
「現物不動産投資」は、個別の不動産を購入し、家賃収入や売却益を得る投資方法です。
個別不動産は、ローン借り入れを活用することができるためレバレッジを効かせられ、物件を安定稼働させることができれば安定した定期収入を得ることができる一方、物件の選定を誤ると、計画通りの収入が得られずローン返済もままならなくなるようなリスクもあります。
不動産クラウドファンディングは、不動産の小口化という意味では、REITの特徴を持ち、個別物件性という意味では、現物不動産投資の特徴を持つ投資商品であり、REITと現物不動産の間のあたりに位置づける不動産投資商品だと言えるでしょう。
3.オンバランス、オフバランス、倒産隔離って何?
「オンバランス」とは、ファンドの対象物件をバランスシートに計上することを指し、その反対語・対称語となる「オフバランス」とは、企業の不動産などをバランスシートから取り去る、つまり、バランスシートに計上しないことを指します。
不動産投資におけるオフバランスは、元々不動産を保有していた企業・個人から、不動産の各種権利をSPC/SPVと呼ばれる対象不動産の保有・管理のみを目的とした会社に移転することで、投資先の不動産以外の事由(元々不動産を保有していた会社が破産したような場合)により、投資資金が毀損することを避けるための仕組み(倒産隔離)となっています。
不動産クラウドファンディングの1号、2号スキームは、上記倒産隔離がされないスキームとなりますので、運営会社の信頼性・財務健全性が重要となります。
まとめ
こちらでは、不動産クラウドファンディングに関するよくある質問に対して解説してゆきました。
合わせて、別記事も併せてご参考にしていただければと思います。